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「株式会社やくそうの島 天草社」橋本亜三生社長に聞くPart-4

便利さと引き替えに悪化する環境
一人一人の心がけで天草を本当の宝島へ

天草社として今後の展望をお聞かせください。

 「まず、当社の一般家庭向け商品(プレミアムN・ジェル)の代理店を全国各地に置きたいと考えています。以前、仕事がない若者のことを話したときに、それでは何かの代理店をやったらどうですかといわれたんです。そこでいろいろと当たってみたんですが、普通、健康食品などの代理店契約をしようと思えば契約金が何百万とかかるんです。最初に商品を大量に買い込まなくちゃならない。それではじめて営業ができ、利益が出る仕組みになっている。でも仕事がなく困っている若者にその何百万があるはずがない。だからうちの代理店契約はお互いが信用できさえすれば準備金も何もいりません。品物もどれだけでも出すし買い込む必要もない。しかも利益もうちよりもはるかに儲かるように組み立ててあります。」
 「実は東京や大阪のテレビ局や有名な女優さんから自分が取り上げて広めてあげますので一緒にやりませんかというお話を何件かいただき、ずいぶんと悩んだんですがお断りしました。それは自分の会社のためといういうんではなくて、そうすると今現在全国の代理店において自分の足と力で売って回っている人たちが売る分まで奪ってしまいそうでしたのでそれはしたくなかった。真っ当に広げていった人が売れた分だけ利益を得るというのがいいと思いますし、長い目で見ればそれが確実な自分の力になり、ものを大切にする心も身に付くのではないかと思うんです。」
 「そして全国の歯科医院への販売も、もっと拡げていきたいと頑張っています。今、歯科医院が全国で約六万八千件あるそうなんですが、もし取引先がその半分にでもなったらあと百人は人を雇えるよねって話してるんです。」
 「余談ですが、やはり人情豊かな優しい心を持つためには最低限度の生活ができていないと持てないんじゃないかって、ここ何年かの間に痛感しています。文化活動も地域を活性化させるという面が確かにあって、私はそれが全てだと思っていたんですが、やはりある程度の生活力がないと文化活動もできないと。だから一番大事なものをいまからやっていきたい。」

私たちはどう環境と取り組んでいけばいいのかという点について読者の方にメッセージをお願いします。
 「そんな大それたことはできませんが...。よそ者の私がなぜこんなに天草に愛着を持ったのかといいますと、天草はとっても人情がありましたし、食べ物もおいしく美しい自然があったからなんです。それ程の町がだんだん汚れていく。便利さと引き替えに自然破壊が起こっている。それが世の中の大きな流れであるならば仕方がないけれども。海の水でも綺麗なままであるならばおいしい魚も食べられるし、そのためには森林も保護しなきゃならない。自分たちが生きていこうと思うんだったら自分たちが生きていく場所をきれいにすべきだと思うんです。便利さを求めるのであればその反面に何かを失っていくんだということを知ってもらうことが環境問題を考える上で重要だと思います。難しく考えるんじゃなく、身近な事柄において便利さばかりに目にとめないで、自分たちにとって真の意味で住みやい環境とは何かを考え、それを作ることだと思います。自分たちや未来の子供たちの命を守るためだって意識を持てば、物を買うとき少々高くとも、それが環境に良いものであれば目をつぶれると思うんです。そのためには教育に負う部分も大きいでしょうね。私は今、一人一本の植樹活動や放置されている茶畑をみんなで少しづつ手入れして「MY茶」を作ろうという計画も立てているんです。大金を使うのではなく、みんなが簡単に手を出せて、しかも子供が喜んで取り組めるような運動をぜひ市をあげてやってほしいと思います。」
 「大きな仕事というのは大したことじゃないことの積み重ねなんですね。最初から大きなことをやれるはずがない。一人一人の心がけによる小さな"宝"を集めて、天草を本当の"宝島"にしましょう。」


橋本 亜三生氏

◇はしもと・あさお/1940年12月30日生まれ。長崎県島原市出身。小学校から熊本の荒尾市へ。玉名高校、宮崎大学音楽科卒業。65年に教師として天草高校に赴任。その後、天草農業高校(現苓明高校)、倉岳高校、牛深高校に勤務。36年の教職員生活を終え、01年3月定年退職。教員時代にお世話になった"天草の人々への恩返しをしたい"という願いを込め、同年9月に天の草ふれあい文化センターを立ち上げる。04年12月「株式会社やくそうの島 天草社」を設立。天草音楽祭実行委員会、天草国際文化交流振興会、若い芽育英基金の会、天草演奏者協会、横田良一祭などの運営にも携わり、青少年の健全育成や文化の発展・向上に尽力している。

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